志望大学が決まれば、受験対策のやるべき事は明確です。
各受験方式ごとの受験対策について解説しましたので、確認してみてください。
塾やスタディサプリも良いのですが、独学で合格できるようにオススメの参考書も紹介しております。
一般選抜(学力試験)の対策
一般選抜(学力試験)の対策は主に3種類です。
- 基礎固め(高校授業の理解)
- 1次試験(共通テスト)
- 2次試験(大学ごとの個別試験)
- 基礎が一番大事。勉強の順番は基礎⇒共通テスト対策⇒2次試験対策
- 共通テストで点を取るためには、『共通テスト専用の学習』が必要!!
- 2次試験で点を取るためには、『2次試験専用の学習』が必要!!
各試験の特徴を捉えて勉強しないと高得点は狙えません。ただひたすら勉強すれば良いと思っていると、志望校の合格は難しくなります。
一般選抜(学力試験)対策の前に、塾通いが必要かどうかについても解説しておきます。
【塾通い or 参考書で独学】どっちが良いか?向いている人の特徴を解説
大学受験対策の詳細を解説する前に、皆さんが気になるであろう「塾通い or 参考書で独学」どっちが良いか?という質問に回答します。
結論ですが、全ての学生に、『塾通い』ではなく『参考書で独学』を推奨いたします。
理由を説明するに当たって、塾の基本的なお話からさせて頂きますと、塾には「個別指導塾」と「集団塾」の2種類があります。
- 個別指導塾:1人の講師に1~2名程度の生徒。生徒に合わせたカリキュラムで面倒見が良い。
- 集団塾:数十人規模の授業形態。大学受験に合わせたカリキュラム構成。
個別指導塾の方が値段が高く、3教科で40,000円~70,000円/月程度。集団塾の料金相場が、3教科で30,000円~50,000円/月程度です。
『参考書で独学』をオススメする理由3選と、人によってはオススメ出来る『個別指導塾』と『集団塾』のポイントについて解説します。
『参考書で独学』をオススメする理由①:塾と比べてコスト安!!
集団塾で3教科勉強した際と、参考書や問題集を20冊購入した場合を想定して試算しました。
ざっくりの費用の試算ですが、塾に比べて圧倒的に費用は安いです。
- 塾の年間費用 ⇒ 12か月×30,000円=約360,000円
- 参考書の費用 ⇒ 20冊×2,000円=約40,000円
『参考書で独学』をオススメする理由②:塾だけでは勉強時間を確保しきれない
一般選抜(学力試験)の学習時間は300日×8時間=2,400時間程度は必要です。それに対して塾のコマ数では圧倒的に不十分です。塾に通うとしても独学で勉強する習慣は必要です。結局、独学で勉強するのであれば、塾に通う必要性は下がります。
『参考書で独学』をオススメする理由③:計画的に学習する習慣を身に付けられる
社会人には学力だけでなく、計画的に仕事を進められることが求められます。自分で必要な参考書を購入して(情報収集能力)、学習計画を立てて(計画性)、毎日コツコツ勉強する(やり抜く力)訓練をすることは社会に出た後も役に立ちます。
『参考書で独学』をオススメする理由を3つ紹介しました。続いて、人によってはオススメ出来る『個別指導塾』と『集団塾』のポイントについて解説します。
『個別指導塾』をオススメ出来る方:学校の授業についていけない方
学校の授業についていけていない方にとっては『個別指導塾』は最適です。授業の何に躓いているかが分からないという方にとって、親身になって教えてくれる先生がいるのは大変助かります。個別指導塾は高額ですが、苦手な科目だけ塾で補うという活用は有効だと思います。
『個別指導塾』をオススメ出来る方:学校の授業では物足りない方
主に、医学部や難関大学の受験を検討されている方にとっては集団塾もオススメです。難関大学受験と比較して公立高校の授業のペースは遅いです。大手集団塾であれば、難関大学に合格者を輩出してきた実績がありますので、難関大学に合格するための学習ペースを基に授業が展開されます。
独学だけだと、本当に自分の学習計画で良いのか不安になることもあります。大手塾の場合は、授業の内容が理解出来ていたら自ずと合格に近づいていく安心感は大きいです。
【塾通い or 参考書で独学】どっちが良いか? 結論!!
基本的には「参考書で独学」がおすすめです。人によっては塾もアリです。
お住まいの地域のおすすめ塾を調べるであれば「塾ナビ」で評判の良い塾を調べるのが良いかと思います。
結論、塾は必須ではありません。ですが、生涯年収を考えると、先行投資と考えることも出来ます。各家庭の事情に合わせて、参考書を中心に独学するか塾に通うか検討してみてください。続いて、独学する場合のおすすめ参考書について解説します。
基礎固め+1次試験(共通テスト)対策
各科目の基礎固めと共通テスト対策のおすすめ参考書をまとめました。
すみません。表にすると見づらくなったので、各科目別のおすすめ参考書について別記事にまとめました。
独学で勉強できる方は、スタディサプリや塾より安上がりなので、独学で勉強するのをオススメします。
独学で勉強するのが不安な方は、「塾ナビ」で検索して塾に入るか「スタディサプリ」で勉強するのも検討してみてください。
2次試験(大学ごとの個別試験)対策
2次試験(大学ごとの個別試験)の対策は、大学ごとに大きく異なります。
2次試験対策のおすすめ参考書は「逆転合格.com」に詳しく纏められておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、2次試験対策では過去問も非常に重要です。全く同じ問題は出題はされませんが、難易度が近い問題が出題される可能性が高いです。「基礎固め」と「共通テスト対策」をされた方であれば、先ずは過去問を1年分解いてみて、自分の志望大学のレベル感を確かめてみてから参考書を購入することを推奨します。
共通テスト対策と同様、独学で勉強するのが不安な方は、「塾ナビ」で検索して塾に入るか「スタディサプリ」で勉強するのも検討してみてください。
先ずは基礎固めと共通テスト対策が優先です。難関大学の一般選抜試験(学力試験)を希望される方で、基礎学力が身についている方は、大手塾に入るのを検討しても良いかもしれません。
学校推薦型選抜
学校推薦型選抜(学校推薦)には、主に3種類の受験方式があります。
- 指定校推薦
- 公募制一般推薦(公募推薦)
- 公募制特別推薦(特別推薦)
各推薦入試の特徴
各推薦入試の特徴は次の通りです。
学校推薦型選抜では、学校が皆さまを推薦する制度の入試です。高校の校長先生の推薦が必要となります。
1.指定校推薦の対策 ←おすすめ
指定校推薦とは、大学が指定した高校の生徒にのみ出願資格がある推薦制度です。
ひとつの高校から推薦できる人数が限られているので、人気のある進学先の推薦枠を得るには、校内選考での選抜を勝ち抜く必要があります。
各高校の校内選考の基準はあいまいですが、注意すべき点もあります。
- 高校1年生から高校3年生1学期までの評定平均(学校の成績)
- 学内行事への取り組み(部活動、生徒会、出席日数、課外活動など)
- その他(授業態度、先生やお友達とのコミュニケーションなど)
指定校推薦を利用すれば、他大学との併願が出来なくなるというデメリットはあります。
また、校内選考で競争する場合もありますが、校内選考さえ勝ち抜けば、指定校推薦は合格率が高い(ほぼ100%)のでとてもオススメです。
指定校推薦の対策は校内選考だけです。どの大学の指定校推薦枠があるのか、また校内選考について、高校の担任の先生にぜひ確認してみてください。
2.公募制一般推薦(公募推薦)の対策
公募制一般推薦(公募推薦)は、指定校推薦よりも合格率は下がります。
- 高校1年生から高校3年生1学期までの評定平均(学校の成績)
- 小論文
- 面接
- 共通テストの成績(大学によっては必要)
公募推薦では各大学で定められた基準が満たしている方は全て受験可能です。誰でも受験出来るため、指定校推薦のような校内推薦はありませんが、倍率が高く、合格率は下がります。
評定平均値(高校の成績)も求められますが、公募制一般推薦(公募推薦)の試験対策は主に、「小論文」と「面接」です。
本サイトのオススメ参考書を紹介します。
小論文の添削や、面接の練習は学校の先生に相談してみてください。
学校の先生に相談するのが苦手な方は、一般入試(学力試験)と同様、スタディサプリや塾で勉強するのも良いかと思います。
公募制一般推薦(公募推薦)は、合格率も高いとは言えず、落ちるときは落ちます。公募推薦を狙う場合は、総合型選抜や一般選抜と併せて対策する必要があると思います。
3.公募制特別推薦(特別推薦)の対策 ←無理
公募制特別推薦(特別推薦)の内訳は以下の通りです。有名なところで、スポーツ推薦がありますが、募集人数も少なく、一般的には難しいかと思います。
スポーツで全国大会で特別な成績を残した方など、他の試験よりハードルの高い入試制度だと思います。一般的な受験生にとっては、気にしなくて良いと思います。
総合型選抜
総合型選抜は大学ごとに試験内容は異なりますが、主に「小論文」、「面接」、「志望理由書」、「課題レポート」、「口頭試験」、「プレゼンテーション」等があります。
1.小論文と面接の対策 ←学校推薦型選抜の対策と同じ
小論文や小論文対策は学校推薦型選抜と同じです。
学校推薦型選抜と異なる点として、『学校推薦型選抜は評定平均など高校時代の実績が問われる比重が高い』のに対して、『総合型選抜では志望分野に関する学習への意欲など、入学後の学びに関連する部分が問われる比重が高い』です。
「どのような社会人になりたいか?」、「そのために大学でどのようなことを学びたいか?」という事を言語化する良い経験になりますので、総合型選抜はオススメの受験方式です。
そんなオススメの総合型選抜の受験対策の参考書をご紹介します。(学校推薦型選抜の小論文・面接対策と参考書は同じです。)
学校推薦型選抜の対策と同様ですが、小論文の添削や、面接の練習は学校の先生に相談してみてください。
学校の先生に相談するのが苦手な方は、スタディサプリや塾で勉強するのも良いかと思います。
2.志望理由書と自己PRの対策
志望理由書の作成をするためには事前準備が重要です。
大学ごとに「求める生徒像」は異なります。「大学の教育方針」と「自分の志望理由」が合致していることを意識して志望理由書を作成することが大事です。
- デュプロマポリシー(大学卒業時の、学生の学修成果の目標)
- カリキュラムポリシー(大学卒業時の目標を達成するための教育方針)
- アドミッションポリシー(入学時に求めている生徒像)
少し言葉を言い換えると、「卒業までにこういう力をつけさせる(ディプロマポリシー)、そのためにこういう教育方針となっている(カリキュラムポリシー)、だからこういう力をもった生徒に入学してほしい(アドミッションポリシー)」と大学側は思っているわけです。
皆さん自身が「大学側が欲しいと思った生徒像」だと示すことが出来れば、合格に近づきます。
- 〇〇大学の〇〇学部に入学したい。理由は国際経験。
- 私はCMを見て、他国籍企業の中で大きなビジネスが動いていることに強い関心を覚えた。私も、国際的な会社でリーダーシップを持って働きたいと思っている。海外でリーダーシップを持って活躍するために、英語の勉強と、バイトで後輩の面倒を見るようにしている。英語の勉強ではTOEIC 〇点。バイトの後輩は5名程度。夢の道半ばだけど、良い経験が出来ている。将来の目標は海外。〇〇大学の〇〇学部では、〇〇を特に学びたい。
皆様も、「志望校のディプロマポリシーに合わせて将来の夢を語り、自分の実体験を基に志望理由を説明し、志望校で学ぶことが適していることを盛り込んだ上で」志望理由書を作成頂ければと思います。
もし志望理由書の作成に悩む方がいればコメントください。合格をお約束することは出来ませんが、微力ながらアドバイスは出来ると思います。
3.実績作り
志望理由書や自己PRの作成をする際に、自分には誰かにアピール出来るだけの実体験や実績がないと悩まれる方がいます。誰しもアピール出来る要素はあると思いますが、不安になる気持ちは分かります。
その場合は、都合の良い実績を作ってみることをオススメします。
- リーダーシップ(バイト、学内行事、生徒会、部活の役職など)
- 社会問題への関心(ボランティア、インターンなど)
- インターネットを通した活動など(ゲーム開発、サイト制作・サイト運営など)
総合型選抜を得意とする塾もあります。自信のない方は「塾ナビ」でオススメの塾で対策するのも良いかと思います。
将来の目標は、デュプロマポリシーに合致していることが重要です。将来の目標のための過程として、何かしらの経験をして頂ければと思います。
大学受験対策まとめ
各受験方式ごとの受験対策について解説してきました。受験対策のやるべき事は明確ですが、特に一般入試(学力試験)の勉強量は膨大です。そして社会に出れば、一般入試(学力試験)で学んだ内容は、ほとんど活用しません。
貴重な高校生の時間を費やすことになります。一般入試(学力試験)対策が大変そうだと感じた方は、改めて受験方式の見直しをして下さい。
- 一般選抜試験(学力試験)の対策方法
- 学校推薦型選抜(指定校推薦・公募制推薦)の対策方法
- 総合型選抜(旧AO入試)の対策方法
- おすすめ参考書
- おすすめ塾
- 一般選抜試験(学力試験)志望の方 ⇒ 参考書の準備、または塾への相談
- 指定校推薦(学校推薦型選抜)志望の方 ⇒ 担任の先生に相談
- 公募推薦(学校推薦型選抜)志望の方 ⇒ 参考書の準備、または塾への相談
- 総合型選抜(旧AO入試)志望の方 ⇒ 実績作り
指定校推薦のように、高校1年生から対策をしないと手遅れの受験方式もあります。
受験対策の費用は高額ですが、生涯年収と比較した場合、元は絶対に取れますので、特に高校2年生や高校3年生で一般選抜(学力試験)を受験希望の方は、参考書の購入や、塾に入って対策することをおすすめします。
受験対策は早くに始める方が圧倒的に有利です。最初のアクションをぜひ実行してみてください。
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